【本屋】小さな本屋さんを始めます

ゲストハウスのこと

こんにちは。

この記事を書いている9月下旬。
日中はまだ少し蒸し暑さが残るものの、朝晩は涼しくようやくエアコンなしでも寝られるようになりました。

夏が過ぎ、秋に来ると四万十は収穫の時期を迎えます。
お米やしょうがに栗など、自然に恵まれた四万十ではまさに「実りの秋」を迎えます。
各地域では収穫祭などのイベントが行われ、毎週のようにイベントが行われる季節でもあります。

この町全体が1つの宿|四万十町ゲストハウス「Ekimaehouse SAMARU」

秋といえば「食欲の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」など、何をするにもいい季節。
その中でも今回私が取り上げるのは「読書の秋」についてです。

【本が好き】

私の唯一の趣味。それは”読書”です。

田舎に住みながらアウトドアや釣りにはそこまで興味はなく、時間があれば本を読んでいたいと思っています。
読書は私にとって趣味であり、ストレス発散でもあります。そんな私の宿には現在約1300冊の本があります。

この町全体が1つの宿|四万十町ゲストハウス「Ekimaehouse SAMARU」

将来的には宿の中で本屋をやってみたいという思いを密かに思っていました。宿を始めた当初は古本を扱ったりしていましたが、少し自分の思っているものと違った流れになりそうだったので途中でやめました。

新刊本を扱える「本屋」というものをやりたいという思いはあったものの、町の中にすでに本屋さんはあったので正直諦めていました。

しかし、今年の四月。

大正地区にあった唯一の本屋さんが閉店することになったのです。

【本屋が現実的に】

近所の本屋さんが閉店したことで自分の中の「本屋をやりたい」という思いが現実化してきました。

ちょうど国の方も経済産業省による「書店振興プロジェクトチーム」の発足や、文部科学省が「読書のまちづくり」に乗り出すなど動きが出始めたころでもありました。

四万十町ゲストハウス「Ekimaehouse SAMARU」

その動きに呼応し、大手出版取次が”小さな書店の開業を支援する取り組み”を始めるなど本屋を始めるハードルが低くなってきてもいました。

「本屋をやりたい」思いが「本屋をやれる」状況になり、自分で色々と調べてみることにしました。

【大手出版取次】

最初に調べたのは出版取次店を探すことです。

出版取次店とは、出版社と書店の間に立ち書籍を全国の書店に流通させるいわば本の問屋さんのようなもの。
書籍毎に出版社と取引していたら大変なので大概の書店はこの取次店を介して本を仕入れています。

その取次店との契約にはこれまで保証人だったり、保証金だったりが必要だったのでした。しかし、最近では保証金のかからない少額取引も取り扱うようになり、自分が考えているような本屋を主体とした業ではなく、宿の副業として本屋を開くということがしやすくなりました。

ただ、この少額取引で気を付けなければいけないのは「返本」が聞かずすべてが「買い取り」になるということです。
より、売れる本を精査して仕入れることが必要になってきます。

【どこで売るか、どのように売るか】

現在は取次店との契約も済み、あとは本を仕入れるだけになっています。

ただ、小さな本屋だからこそ本の選別(選書)は工夫を凝らさなければなりません。

この町全体が1つの宿|四万十町ゲストハウス「Ekimaehouse SAMARU」

今考えているのは「人が選んだ本を売ること」。例えば高校生に手伝ってもらって、その子が好きな本を売るというものです。
本を読む「人」に注目して選書することで他との差別化を図ってみたいと思います。

この町全体が1つの宿|四万十町ゲストハウス「Ekimaehouse SAMARU」

それ以外にも色んな工夫をして何とか続けていけたらと思っています。

【なぜ今本屋なのか】

元々本が好きというのが第一の理由ですが、それ以外も色んな理由があります。

現在宿の中に駄菓子が置いてあることもあり、頻繁に近所の子供たちが遊びに来てくれます。そうした子供たちの身近に本があるという環境を作りたかったというのもあります。

この町全体が1つの宿|四万十町ゲストハウス「Ekimaehouse SAMARU」

また、本屋はやはり地域の活字文化を維持するためにも必要不可欠だと感じているのでそういった理由もあります。

「本なんてネットで注文すればいいじゃないか」という声もあります。実際に私もどうしても欲しい本に関してはネットで注文することもあります。しかし、それでは、「読みたい本」しか買えません。私が売りたいのは「出会った本」です。

興味のなかった本の見た目や帯などに惹かれて購入してみたというセレンディピティな本を売りたいと思っています。

事実私も時々本屋さんに行って買うつもりじゃなかった本をよく買うことがあり、そこから学ぶことはとても多いです。

ある人が「本は窓のようなもの」ということを言っていました。

ドアほど大きく変化させることはないけど、そこから別の世界をのぞくことはできる窓。

本という窓を通して地域に色んな世界を届けられたらうれしいです。

オープンはもう少し先になりそうなのでまた経過報告させてもらいます。

 

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